とびらプロジェクトに寄せて
五十嵐 淳


コンペとは「夢」を集う「場」である。今回、850案もの「夢」が集った「場」に立ち会えたことを、喜びに感じているし、後悔していない。そして私は今でも鮮明に覚えている。全ての案を審査会場にならべ、全てに目を通した瞬間、私の心は既に決まっていたことを。その提案からは漲る「夢」が溢れていた。誰の提案なのかなど関係ない。ただ私はこの「夢」を現実の世界で見てみたい。心からそう思った瞬間を今でも忘れない。ここで見出された「夢」は、建築界にとっても素晴らしい「夢」であると確信している。地球上の何処かにこの「夢」を実現させる活動に心から参加協力をお願いしたいと切に願う。